プロに学ぶインテリア

プロに学ぶインテリア 第30回

フィンランドトレンド情報・アート感覚のインテリア

芸術の秋、到来です!美術館やギャラリーめぐりも楽しい季節ですが、インテリアにもアート感覚を取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回は、フィンランド西部のヴァーサで開催された住宅フェアから最新トレンドのインテリアをご紹介します。

フィンランドトレンド情報・アート感覚のインテリア


広い壁面をキャンパスのように使う

広い壁面をキャンパスのように使う

ヨーロッパでは、壁面を写真や絵画で飾ることが一般的ですが、引き算の美学をDNAに持つ日本のインテリアは、どちらかというと壁はシンプルにするというケースが多いように思います。

写真(1)のように、フィンランドではペイントしたり、ステッカーを利用して、壁面をアート感覚に仕上げているものが数多く見られます。フラットな白い壁もちょっとしたアレンジで楽しさや華やかさを演出できるのですね。

これは数年前からのトレンドで、70年代に流行したリバイバルとして注目を集めているそう。
また白い壁のうち、一面だけを違う色にするというのも流行しているようで、写真(2)のようにベッドルームやリビング、子ども部屋などで使われていました。

お部屋の一部だけでも壁紙を変えたり、ペイントすることでコーナーの演出もしっかりできるし、イメージががらりと変わりますね。
これは白やベージュの壁紙が多い日本の住まいでも応用できそう。
大柄の壁紙や目立つ色をお部屋全体に使うのは、なかなか勇気がいりますが、お部屋の一部分ならチャレンジしやすいですよね。





(1)植物をモチーフにした壁面装飾

(1)植物をモチーフにした壁面装飾

(2)壁の1面だけを違う色にペインティング

(2)壁の1面だけを違う色にペインティング

(3)ヘッドボードのかわりに光沢感のある植物柄の壁紙

(3)ヘッドボードのかわりに光沢感のある植物柄の壁紙

(4)大きな風景画や写真を飾り、お部屋に奥行きを

(4)大きな風景画や写真を飾り、お部屋に奥行きを

白いお部屋に絵の具を落とすように色を足す

白いお部屋に絵の具を落とすように色を足す

フィンランドというと、白やナチュラルな白木の家具を使ったインテリアが定番ですよね。

写真(5)は、白い壁に白いラグやカーテン、そしてソファや照明器具も白で統一されたフィンランドらしいインテリアのリビングルーム。

お部屋全体がまるで白いキャンパスのよう。キャンバスには自由に好きな色を足していきます。

壁に飾られたモノトーンをベースにしたコラージュ(アートワーク)に合わせて、鮮やかなブルー、黄色、赤を少しずつインテリアの中に入れていきます。

クッションやテーブルの上のお花もインテリアを構成する大切なアイテムだということがよくわかりますよね。
広い窓にかけられているカーテンは、パネルタイプのものを数枚組み合わせたものです。

フローリングに白い壁、白い家具という定番のフィンランドスタイルも、アクセントカラーの選び方で印象は結構変わります。
たとえば(6)のようにブルーとモノトーンを組み合わることで、洗練されたクールなインテリアのお部屋に。

次は子ども部屋のインテリア。写真(7)のお部屋も、床、壁、天井は白を基調にしています。
壁に立てかけられている大きなパンダの絵やかわいらしい青いフレームの写真たてがアクセントになっています。

カラフルなおもちゃが並んでいても、ごちゃごちゃした印象にならないのは、ベースカラーをモノトーンでまとめているからでしょう。

フィンランドでも、これまでの子ども部屋は、鮮やかなファブリックスを使ったかわいらしいデザインが主流でしたが、最近では、ちょっとシックで落ち着いたインテリアをベースにしているようです。
子ども部屋というのは、おもちゃや絵本など置くのでさまざまな色があふれがち。かなり派手になり、統一感のない印象にもなりがちですよね。

それから子ども部屋には、小さなサイズのラグも多く見られます。丸い形のものや長方形などいろいろありますが、無地のラグをお部屋のポイントカラーに合わせるパターンが多いようです。

(5)白を基調にしたインテリア

(5)白を基調にしたインテリア

(6)ブルーと黒を足してクールな印象に

(6)ブルーと黒を足してクールな印象に

(7)モノトーンの子ども部屋はおもちゃがアクセント

(7)モノトーンの子ども部屋はおもちゃがアクセント

空間を立体的に考える

空間を立体的に考える

フィンランドのインテリアでは、天井に吊り下げられたオブジェのような大きな照明器具も印象的。
さまざまなデザインの照明器具が上手に使われていて、光源の高さやバランスも変化に富んでいることに気づきます。

冬が長いフィンランドでは、日中の自然光の取り入れ方はもちろん、写真(8)のように照明による光の演出にも工夫が見られ、私たちもぜひお手本にしたいですね。

2階までの吹き抜けでリビングとダイニングを一体化させるのが、最近のフィンランドの住宅インテリアのトレンドだそう。
中でも印象的なのが、吹き抜けの高い天井や広い壁面を上手に利用していること。

写真(9)は白い壁の一部をグレーで仕上げた、シンプルでいながらモダンなデザイン。
テーブルやソファ、ラグも白、ファブリックスの黄色がさし色になっています。
抑えた色彩と幾何学的な空間構成はまさに上級のインテリアテクニックといえます。

日本でも吹き抜けの高い天井のある住宅がだんだん増えてきました。
今度の模様替えでは、空間を立体的に考えて、照明器具を工夫したり、壁の装飾などで北欧テイストのおしゃれなインテリアに挑戦してみてはいかがですか。

写真:山田浩之
取材協力:ソニー・ナカイ

(8)吹き抜けの照明器具もオブジェのよう

(8)吹き抜けの照明器具もオブジェのよう

(9)吹き抜けを生かした壁のデザインや色彩

(9)吹き抜けを生かした壁のデザインや色彩

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